心が“今”にあるとき幸せは自然と感じられるBy newman / 2025-07-03 走り続ける人、止まったままの人 バリバリと働き、成長し、次々と目標を達成していく人がいます。彼らは一見充実しているように見えますが、常に未来を見つめ、「次、次」と心をせわしなく動かし続けているので、この瞬間に目を向けることができず、どれだけ成功しても、なぜか満たされない感覚を抱えていることはないでしょうか。 一方で、未来に希望を持てず、前に進めない人もいます。過去の失敗や傷ついた経験が心の中で何度も再生され、「どうせ無理」「自分なんて」と思い込んでしまう。動けないことを責め、さらに自己否定が深まる……そんな悪循環に陥ってしまいます。 どちらの状態も、心が“今”にない。今ここに生きているのに、今ここに気持ちがないのです。 心は、よく旅に出る 私たちの心は、過去や未来を行ったり来たりします。「あのとき、あんなことを言わなければよかった」「明日、ちゃんとできるかな…」気がつけば、気持ちが"今ここにあらず"ということがよくあります。 まだ終わっていない過去の出来事に引き戻され、まだ来ぬ未来の不安に先回りして、本来いるはずの「今この瞬間」から離れてしまうのです。 過去を悔やむとき、心は後ろに引かれ、未来を心配するとき、心は前へと引っ張られる。まるで一直線に並ぶ時間軸の上で、真ん中にある「今」が揺れているような状態です。 「感じること」で今に戻る “今ここ”に心を置く方法のひとつは「感じる」ことです。 たとえば、コップの水をひと口飲んで、その冷たさ、喉ごし、口の中の感覚をゆっくり味わってみる。それだけで、少しずつ心が現在に戻ってくるのを感じられることがあります。 今この瞬間に、すべてがある 未来を変えるのも、過去を受け入れるのも、すべては「今この瞬間の選択」にかかっています。今を味わうことができる人は、日常のどんな瞬間にも小さな幸せを見出すことができるのです。 幸せは、どこか特別な場所にあるわけではなく、「今ここ」に目を向けたときに、そっと顔を出してくれるものなのかもしれません。